<『ナデグウッド』について>
ヒノキは湿気により「ソリ」が生じやすい木材です。
板は、中心に近い方を「木うら」、表面に近い方を「木おもて」と呼びます。
湿気により、「木おもて」の方に曲がって行きます。
このヒノキは3年間かけて、十分に自然乾燥させた、厚さ:30mmの板です。
それでも、梅雨時期の湿気で「ソリ」が生じました。これでは作品は作れません。
そこでナデグでは、その性質を逆に利用。
厚さ:15mmの薄い板を製材所から購入、充分に「ソリ」を生じさせます。
「ソリ」落ち着いたら、工房で両面にカンナを掛けて「木おもて」同士を接着し合板とします。
さらにカンナを掛けて、厚さを25mmに調整して完成です。
これで「ソリ」を防ぎ「強度」も増します。
それでも、木材は湿気を帯びると膨張しますので、パズルピースを切り出す、糸のこ刃も厚いものを使用。
1年間の経過観察を終えて、ようやくパズルが作れる『ナデグウッド』が出来上がりました。